暑熱環境下におけるサッカー活動について(周知)
本協会では、2016年3月に「JFA熱中症対策ガイドライン」を策定して以降、各団体のご協力のもとサッカーに関わる皆様の安全確保に取り組んでまいりました。しかしながら、気候変動の影響は年々深刻さを増し、暑熱対策を講じていても、熱中症により尊い命が失われる痛ましい事案がスポーツ・サッカー界において毎年のように発生しています。また、暑熱環境下では選手のパフォーマンスの低下も顕著であり、選手育成の観点からも本来在るべき姿とは言えない状況です。加えて、暑熱問題以外にも落雷や豪雨等の荒天の発生など、事業運営の観点からも関係する皆様の安全面の確保が難しくなってきています。
JFAはこうした背景を踏まえ、安心・安全なサッカー環境の確保やオフの期間の確保を含めた最適な選手育成環境の提供のため、熱中症対策ガイドラインの厳格な遵守を改めて強くお願いするとともに、さらに踏み込んだ対策を講じる必要があると考え、別紙のとおり本協会主催事業の開催方針を定めます。
本方針は地域・都道府県サッカー協会および各種連盟の主催事業について直接的な制約を設けるものではありませんが、本件はJFAのみならずサッカー界が一丸となって取り組むべきテーマであるところ、都道府県・地域サッカー協会をはじめ各加盟団体においても、本方針をご理解の上、当事者として暑熱環境下における事業を見直すきっかけとしていただきたく存じます。
サッカー・スポーツは命を危険に晒してまで行わなければならないものなのか、サッカー界全体が一度立ち止まり真剣に考えなければならない時期に来ています。サッカー活動中の悲しい事故を二度と起こさない強い決意をもって向き合うとともに、選手が最高のパフォーマンスを発揮できる環境の確立に向け、皆様方とともに取り組んでいきたいと考えておりますので、ご理解、ご協力の程、何卒よろしくお願い致します。
(PDF本文)
(参考)JFA熱中症対策ガイドライン:https://www.jfa.jp/documents/pdf/other/heatstroke_guideline.pdf
JFA主催・管轄の夏季大会・リーグ戦・フェスティバル等の開催方針
JFAは、サッカーに関わる全ての方々に熱中症対策ガイドラインの厳格な遵守を改めて強くお願いするとともに、「尊い人命を守るための安心・安全なサッカー環境の確保」及び「オフ期間の確保を含めた選手のパフォーマンスの最大化に向けた最適な環境の提供」を目的として、暑熱時期における各種の競技会及び事業の開催方針を下記の通り定めます。
⚫2025年度以降、JFAの主催・管轄する大会・リーグ戦・フェスティバル等は7月・8月は原則開催しない。
⚫ただし、屋内・ナイター・冷涼地等において、熱中症対策ガイドラインに則し、事業に関わる皆様の安全確保が十分に可能と判断できるような環境下であれば、事業を実施する場合がある。
⚫他団体が主催する全国規模の競技会等についても、安心・安全な環境が確保できるようカレンダーの調整や関係各所との協議を進めていく。
◯都道府県・地域サッカー協会、各種連盟が主催する事業の取り扱いについて
熱中症ガイドラインに即した事業運営ができるよう、今一度、運営方法の点検をお願いするとともに、夏季に実施する事業の見直しをお願いします。但し、全ての事業について2025年度から上記方針の適用を強制するものではなく、地域や団体の実情に応じて皆さまとカレンダーの調整や実現に向けた協議を行ってまいります。
また、冷涼地のように、暑熱時期においても熱中症対策ガイドラインに即した事業運営ができる地域においては、必ずしも7,8月の事業開催を否定するものではありません。
カレンダーの調整等において課題が発生する場合には、JFAとしても、適宜制度の見直しや適切なサポートについて検討を行うものとします。その一環として、JFAでは、各都道府県においてカレンダーがより柔軟に調整できるよう、2024年度より、U18/U15/U12リーグ戦の目標試合数を「20試合」から「14~20試合」に緩和するなどの取り組みを行っています。
暑熱時期に事業を実施する場合の具体的な対策として以下ご参考下さい。 ①事前の準備:よりリスクの低い環境下での開催を模索する。 ⇒ナイター開催、早朝開催、よりWBGT実績値の低い場所(高地、沿岸部等)での開催 ②当日の対策:勇気を持って中断・中止すること。 ⇒その判断をするスタッフ(責任者)の設置。大会要項に中止の対応(勝敗の決定方法等)の記載。
◯その他
JリーグやWEリーグなど、既に夏場においてナイターでの開催等、熱中症ガイドラインに即した運営がなされている競技会については、引き続き、安心・安全を十分に留意の上、実施下さいますようお願いします。
暑熱環境下でのサッカー活動周知文
暑熱環境下におけるサッカー活動について(周知)-フットサルおよびビーチサッカーに関するご案内-
平素より本協会フットサル・ビーチサッカー事業に対し多大なるご理解ならびにご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
11 月12 日付文書「暑熱環境下におけるサッカー活動について(周知)」でお示ししました暑熱時期における各種の競技会及び事業の開催方針に関して、フットサルおよびビーチサッカー事業について補足ご案内申し上げます。
2025 年度以降、JFA の主催・管轄する大会・リーグ戦・フェスティバル等は7 月・8 月は原則開催しない。
ただし、屋内・ナイター・冷涼地等において、熱中症対策ガイドラインに則し、事業に関わる皆様の安全確保が十分に可能と判断できるような環境下であれば、事業を実施する場合がある。
他団体が主催する全国規模の競技会等についても、安心・安全な環境が確保できるようカレンダーの調整や関係各所との協議を進めていく。
フットサル事業(全日本U-18 フットサル選手権、全日本U-12 フットサル選手権、全日本大学フットサル)JFA が例年7 月・8 月に主催している上記大会について、体育館やアリーナといった屋内施設を利用し、施設内の室温、湿度、気流を適切に管理できる空調設備を完備しています。熱中症対策ガイドラインに則し、事業に関わる皆様の安全の確保が十分に可能と判断できる環境下であるとの判断の下、従来通りに開催します。
ビーチサッカー事業(全日本ビーチサッカー大会)
屋外で実施されるため、本方針に従います。例年9 月・10 月に開催されている全日本ビーチサッカー大会は、熱中症ガイドラインに則した事業運営の下に従来通りに開催します。
※ 本文書は、記載の大会の開催時期について、将来的な変更や見直しの可能性を否定するものではありません
7 月・8 月に実施されるフットサルあるいはビーチサッカーの都道府県/地域予選大会や、がある場合は、「暑熱環境下におけるサッカー活動について(周知)」に則し、熱中症対策ガイドラインの引き続きの遵守と、安全確保のための適切な対策を講じていただきますようお願い申し上げます。
周知文書)暑熱環境下におけるサッカー活動について[フットサルおよびビーチサッカーに関する補足]